介護メディエーションとは？

　介護サービスを提供する側と介護サービスを受ける側のちょっとした認識の違いが、思わぬトラブルになり、それが大きな事故や紛争に発展してしまうことがあります。また、介護サービスを受けるには、様々なことを決めないといけませんが、家族間で意見が一致せず、険悪な状態になることもあります。

　このような問題は、早い段階でしっかり話し合いをしていれば、大ごとにはならないことが多いのですが、介護施設の中や家族の間で、早い段階に話し合いをすることは容易ではありませんし、当事者同士だけで話し合うことも難しいのが現実です。

　さらに、介護施設のような生活の場で起こるトラブルには人間関係や感情が絡むものが多く、法律的な解決にはなじまないのが普通です。法律的な解決を望めば、人間関係を断ち切ることになり、却って生活しにくくなったり、働きにくくなったりすることもあるでしょう。しかし、そうかと言って正当な権利を主張することも認められるべきなのは言うまでもありません。

　メディエーションの場では、お互いがしっかりと主張しつつもお互いの意見や立場の違いを理解した上で、自らが最善の解決策を考えます。

　介護サービスを提供する方のためにも、介護サービスを受ける方やそのご家族のためにも、介護メディエーションが必要だと考えています。

「介護メディエーター」は一般社団法人メディエーターズの登録商標(登録第５６２３３１３号）です。

（ある日のケアホームズむささび「笑顔を取り戻す介護メディエーション」ブックレットから）