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私メッセージとは?

自分の「本心」をきちんとつかみ、それを他者に伝える方法の一つに、「私メッセージ」があります。
ところが、「要望」となると、自分の思うように(都合のよいように)他者に変わってほしいという「あなたメッセージ」になっていることが多いものです。
「あなたメッセージ」は攻撃的で紛争をこじれさせることもしばしばです。
それに対し、「私メッセージ」は、自分を主語にし、自身の気持に丁寧に焦点を当てながら、どうしたいかを伝えようとするものです。

 

 

「私メッセージ」の方法

1.事実を確認する

2.「私は」で始まる、自分の気持ちを表現する

3.建設的・具体的な提案をする


例えば、 子どもが門限をやぶって夜遅くに帰ってきた。親が玄関で怒っている。 親「ちゃんと門限を守りなさい!」 子「ほっといてよ!」 「門限を守れ」「ほっといて」というのは、「要望」です。けれど、親は時間通りに帰ってきさえすればそれでいのでしょうか。子どもはほんとうに親にかかわってほしくないのでしょうか。

たとえば、もう少し掘り下げて考えてみると、親の側には「夜遅くなると何かあったのではないかと心配だ」、子どもの側には「自分なりに考えてやっているのだから、信頼してほしい」という気持ちがあるかもしれません。この掘り下げたところにあるものを「本心」というのです。いまのは例ですから、状況によってちがう「本心」もあるでしょうし、いろんな「本心」がからみあっている場合もあるでしょう。

やっかいなのは、自分でも自分の「本心」がつかめていないことがしばしばあるということです。とくに、対立の場面では感情が激しく動いているので、より難しいのです。 
親の側は「心配」、子どもの側は「信頼してほしい、(信頼されていないように感じて)傷つく」といった気持ちを表現することで、相手への理解が深まり、やりとりはずいぶん変わってくるのではないでしょうか。

参照: 『ぶつかる力 ひきあう力~対立と解決~』人権学習シリーズVol.5 財団法人大阪府人権協会編集、大阪府制作企画部人権室発行 60~61頁>

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